日帰り白内障手術について
加齢白内障は80歳を超えると、100%の人の眼におこる年齢の変化です。私はこのタイプと白内障は病気とは考えておりません。その為、死ぬまで手術をしたくないという考え方も理解できます。
しかしながら、白内障があることで他の眼の病気の発見が遅れることもあります。また、目が見えにくいことで自分の趣味が楽しめず、人生をしっかり謳歌できないといったことも考えられます。
白内障手術内容
白内障手術は濁った水晶体を超音波機械で砕いて吸引し、人工レンズを挿入する方法が一般的に行われています。
最初に点眼麻酔を行い、角膜に3mm程度の傷を作り、そこから水晶体の濁りに対して超音波水晶体乳化吸引器で砕いて吸引していきます。水晶体の吸引が完了したら、空いたスペースに眼内レンズを挿入します。
※当院では検査結果に基づき、患者様と相談しながら執刀医が最適な眼内レンズを選択します。
本邦では、クリニックでもこのような方法で日帰り手術が可能になるまで技術が向上しました。
これは手術方法が確立したこともありますが、より安全に手術ができるように、と考えた先代方の苦悩、発達した手術機械、その機械を使用し手術技術を磨いた術者の努力によって確立しているのではないかと思います。
当院で行う日帰り白内障手術も、安心・安全に行えるように日々努力しております。
白内障手術の流れ(一例)
白内障手術の通例の流れをご紹介します。
01 診察・診断から手術日の決定
診察の結果、白内障手術が必要と診断し、手術が決まりますと最初に手術日を決めます。
両目を手術する場合は、片方の手術日の1週間後の同じ曜日をおすすめしていますが、患者様のご希望に応じて柔軟に対応しています※1。手術日が決まったら、術前検査と手術説明会の日程を決めます。手術日程によっては同日に検査・説明会・手術のすべてを行うこともございます。
手術の内容や手術前後の注意事項の説明などで、おおよそ2~3時間程度のお時間を要します。
※1 高額療養費制度の対象となりやすいよう、同月内の手術をおすすめします。
02 手術3日前から手術前日までの過ごし方
手術3日前
手術の3日前から処方された抗生剤を朝、昼、夜、寝る前の1日4回、手術する方の目だけに点眼していただきます。
また、緑内障など普段から点している点眼薬もいつもどおりご使用ください。内服薬などもいつも通り服用していただいて構いません。
手術前日
必ず入浴してください。手術当日、ご自宅で入浴、洗髪、洗顔はできません。
食事に制限はありません。
03 手術当日
手術当日
手術当日は決められた時間までに必ずご来院ください。
来院時間は説明会でご案内します。手術開始時間ではなく来院時間ですのでご注意ください。
手術自体は通常、10分程度で終了します※2。
※2 消毒や準備期間を含めて20分程度で退室いただけますが、個人差がありますので詳しくはご相談ください。
手術後
当クリニックにてしばらく安静にしてください。
眼軟膏を点し眼帯を装着して帰宅していただきます。片目が見えない状況となりますので、可能でしたらご家族に同伴していただき、注意してご帰宅ください。
術後の通院目安としては、術翌日は必ず受診していただきます。また、手術を受けてから1週間以内に2~3回診察、1週間後に1回、以降は症状に応じて最低3か月間は通院していただきます。
また、当院で手術を受けられた方は術後に洗髪サービスを実施しています。不快感の軽減に是非ともご利用ください。
日帰り眼科手術に関する注意事項
- 手術の順番や内容によりますが、当日の滞在時間は約2~3時間程度かかります。その間、患者様は外出できません。
- 手術時の服装は原則自由ですが、心電図や血圧計を付けるため薄手の肌着になれる状態でお越しください。
また、消毒薬で襟元が汚れる可能性がございますので、汚れても大丈夫な服装でお越しください。 - お化粧やマニキュアなどはご遠慮ください。
- 食事内容に制限はございませんが、術前後は外出できませんので来院前に軽く済ませておいてください。
- 付き添いの方への手術終了後のご連絡が必要な方はスタッフにお申し付けください。
- 手術当日と翌日はご自身で運転できません。公共交通機関を利用するか、ご家族の方などに送迎していただいてください。
当院で使用するレンズ(IOL)について
準備中…